TwitterからMisskeyへ移った感想

おはようございます。人生最大級の体調不良に苛まれ、約5日間死人のように過ごしてました。
今も喉が痛くて喋れません。でもタイミングならできるようになったのでコミュニケーションは取れます!
便利な世の中ですね! ふれのです!!!

ふれののMisskeyアカウント

Misskey(TRPGすきー)デビューしました

最近はTwitterが結構不穏な動きを連発しており、サービスの終了や致命的な仕様変更が連続で続いています。そこで別SNSに避難しようという動きを色々と見るのですが……。

そこで特に話題にあがることが多いSNSがMisskeyです。ただ……。

・Misskeyってそもそも何? どこが運営してるの?
・Twitterから移行するの面倒くさい
・まだみんなTwitterに居るからなあ

という方が多いのも事実。
ただ、フォロワーには新しいサービスにはどんどん触れてアップデートしてほしいのが私の本音!
さっさと全員Misskeyに移れや

そこで、実際に10年以上Twitterに入り浸っていた私が、移行して感じたことを超簡単にまとめます!

いろんな専門用語とか細かい要素は抜きにして、あとはTRPG民として移行するに必要な最低限度のことだけ記載しておきます。

俺はせっかちなんだ結論だけ教えろ

TRPGプレイヤー:TRPGがすきー
アニオタ:にじみす.moe
鍵垢:隠れ家
上記のどれでもない:Misskey.io

でいますぐ登録してこい。そしてふれののMisskeyアカウントをフォローしろ。

Misskeyの最低必須知識

下の2つだけ知っておくと、Misskeyを使う上で色々と理解しやすくて便利ですも。

分散型がうんたらかんたら

Misskeyをはじめよう

なになに……?
Misskeyは分散マイクロブログプラットフォームで……それでサーバーが……

……

「Misskey」というのはいわばSNS名称ですが、Twitterと違い「沢山のMisskeyサーバー」というものがあります。

例えば極端な例ですが、サーバーAは成人限定でエロ絵などもアップできるサーバーBは全年齢で下着イラストすらあげたらBANされるみたいな規約もサーバーごとに違います。

Twitterは「Twitte」という巨大な一つのサーバーにみんながアクセスするので、世界中の人のツイートが同じ場所に集まりますが、Misskeyはそれが色んなサーバーに分散しています。

Misskeyを始めるという行為は、まずどこかのサーバーに所属するという作業になるわけです。サークルに加入する大学生みたいなものだよ。

ちなみに後で説明しますが、お友達とサーバーが違っても相互にフォローはできるから安心しろよ。

ボランティアによる運営

Misskeyは巨大企業が運営しているわけじゃありません。そして先ほどいった沢山のサーバーも、ITの知見がある個人が、身銭を切ってサーバー代を捻出し運営しているものが殆どです。

どこかの大企業がサーバー運営し始めると、利益を出すための動きというものも可能かもしれませんが、Twitterでも黒字化できなかったSNSの運営をやる企業が現れるのか。。。

最初に知るべきMisskeyのデメリット

最初にデメリットを紹介しておきます。これがデメリットに思えなかったり、気にしない人は今すぐMisskeyに移ろう。
どこのサーバー所属すればいいのって? オススメサーバー紹介はあとだあと。

大企業運営ではない不安定さ

これがMisskeyを使う上での個人的な最大のデメリットです。

Misskeyの運営は巨大企業ではないため、ある日突然サーバーがトラブルを起こしたり、管理者の方が金銭的に維持できなくなってしまうと、そのまま沈んでしまいます。

これまで投稿してきたツイート(ノート)内容や、アップしてきた画像も消えてしまう可能性があるわけです。

ちゃんとこれからも継続していく保証が、大企業サービスと比べると薄いのが一番の弱点かなと思います。まあでも大企業Twitterもあの様になので、別にMisskeyのデメリットではないのかもしれない

サーバー所属のハードル

そもそも最初にどこかのサークルに所属しろって言われてるのハードル高くないですか?

Twitterから移行する人としては「Twitterの代替ツール」を求めているわけなのですが、ここでサーバーを選べって言われても、はてな……? 俺は何をすれば? となってしまうわけです。

どこを選べば良いのだろう。そして各サーバーに所属することによるメリットデメリットは何があるのだろう。と思考がループして停止する。

コミュ障にはきっつい開幕の仕様。でも正直やってみたら楽なもんですよ。

オープンな空気感

良くも悪くも、Misskeyは非常にオープンな空気感のSNSです。所属サーバーによるとは思いますが、少なくとも私が所属しているサーバー「TRPGすきー」はめちゃくちゃオープンで、温かいです。

ただ、これが怖いって人も多いかもしれないので要注意。フォロワー以外と絡みたくない人にはあまり向いてない気がします。

矢印がついているこのリアクションスタンプのようなものが、Twitterでいう「いいね」に相当します。

「体調悪かったんですけど、何とか復帰しました」というツイートにこれだけいいねが来ました。そして驚くべき話なんですけど。

こ の ス タ ン プ く れ た 人 7 割 く ら い 知 ら な い 人 で す

オープンというのはこういうこと。TwitterでFF内の人を内輪のように捉えたクローズドなコミュニケーションを楽しむSNSだったと思うのですが、Misskeyは同じサーバーの人から容赦なく反応が返ってきます。何なら他サーバーからも

ちなみに鍵垢という仕様もありません。全部のツイートをフォロワー限定で投稿するようにして、フォローを承認制にすれば一応鍵垢に近いことは再現可能ですが、面倒くさいねそうだね。

よし、デメリットも問題なかったサーバーに所属するぞ俺は

ほい、サーバー一覧

ちなみに上でも書いた結論はこちら。

TRPGプレイヤー:TRPGがすきー 言うにおよばすTRPGの話題が豊富
アニオタ:にじみす.moe 言うにおよばず(略)
鍵垢:隠れ家 フォローしたユーザーのTLしか流れず、自分のツイートもフォロワーのみ
上記のどれでもない:Misskey.io 公式サーバー。ユーザー数最多

まず、サーバー所属=サーバーアカウントの作成なので、「Misskey.io」で登録したアカウントを、あとで「にじみす.moe」に移動させることはできません。

ただ、フォローフォロワーをインポート&エクスポートして実質的にコピーしたり、引っ越すことは可能です。だからあまりサーバー選びは慎重にならなくてもいい。

そして、ここが超重要なのですが。
他サーバーの人もフォローはできます。
他サーバーの人のツイートもTLに流れてきます。
他サーバーの人へリプライも送れます。いいねもできます。

これは私が所属している「TRPGがすきー」の「グローバルTL」。ここは全サーバーごちゃ混ぜのツイートが全部流れてくる場所です。大まかな情報収集に便利かも?

ちなみに先ほど鍵垢の話をしましたが、ツイートは公開範囲を設定できるので「フォロワーのみ」にしておかないと、このグローバルTLに容赦なく流れますw

見ると「一次創作 Misskey.design」「Misskey.io」の方のツイートが見えると思います。他サーバーの方のツイートも見えますね。オープンな空気感を感じるねせやね。

もちろんTwitterと同じく、自分がフォローしている人たちのツイートのみが流れる「ホームTL」もあります。ここをメインにするとTwitterと同じ運用ができるかも。

つまり友達同士で無理にサーバーを一箇所に集まらなくても自分個人の好みで所属サーバーを決めれば良いのです。

それじゃあサーバーなんてどこ入っても一緒じゃねえか。とお思いかもしれませんので、「ローカルタイムライン」と「チャンネル」というものを説明します。

この2つの空気感がサーバーの決め手になると思いますので。

同サーバー内のツイートが全部流れるローカルTL

「グローバルTL」……全サーバーの全ユーザーツイート
「ホームTL」……自分のフォローしている人のツイート

とくれば……ええ、もう分かりますね。
所属サーバーのツイートが全部流れてくるのが「ローカルTL」です。
ちなみにホーム+ローカルの「ソーシャルTL」というものもあります。
これいる? 活用したこと無い

このローカルTLですが、サーバーによって空気感は全く異なります。当たり前だよなあ。
そして、結構このローカルTLを見ている人が多いようで、ここからリアクションが飛んでくることがしばしば。ホームTLよりもこっちメインで見ている人も居そうですね。

なので、自分にとって魅力的な話題が流れてくることは、快適なMisskeyライフに繋がります。好きな話題があるならそのジャンルを押しているサーバーに所属するのが良いでしょう。

更に専門的な話題が集まるチャンネル

各サーバー内では、より専門的な話をするためのチャンネルというグループがあり、
例えば、ふれのはTRPGがすきーサーバーの中で「シノビガミ」「マギカロギア」「学級会用チャンネル」などに所属しています。

その中でツイートをすることで、チャンネルTL内にツイートが流れます。また、チャンネル内のツイートは、チャンネルをフォローしていないとホームTLやローカルTLに流れてきません。

で、このチャンネルはサーバーごとに設定されており、「Misskey.io」の人が「シノビガミ」チャンネルをフォローすることはできません(たぶん)。

ということは、私をioからフォローしている人は、どうやっても私がシノビガミチャンネルに書いたツイートは閲覧できないってことだな(たぶん)。

例えばシノビガミの裁定に関する質問や相談など、ニッチな話はコミュニティの方が盛り上がるのでそちらに書きたいんですけど、それを他サーバーの人には共有できないのはディスアドですなあ。

たぶんって書いてるのは、まだ検証不足で正しいかどうかが断定できないのが原因です。自分のioアカウントでTRPGがすきーアカウントをフォローしたときにチャンネルツイートは見えなかったので多分正解かなとは思うんですが。。。

まとめ

・Misskeyは所属サーバーによって使い心地変わるよ。でも複数サーバーにアカウント持ったり、引っ越しも割と簡単だから気軽に所属しよう
・個人のボランティアで成り立ってて不安定に思えるけど、Twitterよりマシだな。
・Twitterよりもオープンな空気感、身内オンリーで他の人のツイート見たく見られたくないなら隠れ家がオススメ
早くMisskeyにメインSNSを移せ! そして慣れろ!

個人的には在りし日のTwitterという感じで、雰囲気や距離感は最高です。
まだまだフォローフォロワーが少ないので、とりあえず同サーバー、他サーバー合わせて数百人くらいはフォローして好みのTLを作り上げたいところですね。

なので、早くフォロワー全員Misskeyに移行しろ!

TRPGシナリオ制作講座二話 ~物語は喪失と覚醒の繰り返し~

前回のまとめ

第一回の内容は、TRPGは楽しい非日常体験である。
そのために非日常的なシチュエーションか、非日常的なキャラクターを作ろうという話でした。

https://wakabatrpg.com/blog/2022/08/26/trpgシナリオ制作講座一話-楽しい非日常体験/


今回はその中でもシチュエーションについて、シナリオの流れを作る方法を深掘りして紹介します。

物語を作る上での考え方は様々ありますが、
私は必ず物語には喪失と覚醒という演出が必要だと思っています。

この二つは相反するもので、喪失は何かを失ってしまったり欠損してしまうもの。
覚醒は失ったものを取り戻したり、抱えていた障害を取り除けるようなシーンです。

人間は楽しいことが大好きです。思わず笑顔になってしまうような日常シーンRPはとても楽しいです。
ですが、それだけだとどうしても物足りなく感じてしまうのもまた人の特徴です。
「ストレスを与え、それを解消させる」という行為は古来よりゲーム作りや物語の基礎にされています。
ここはカービィやスマブラのディレクターをされている桜井さんが、YouTubeの動画でも語っておられます。


ハリウッド映画などを見ると、殆どすべてがこの喪失と覚醒で構成されています。

物語に躍動感を生み、良質なセッション体験に喪失と覚醒は不可欠です。
自分が描こうとするシナリオ中の、どこがストレス要素か、どこが解消要素かを抜き出してみましょう。

喪失は物語の始まりか転機

喪失は自分の平穏な日常を失ってしまう場面で、物語を進めるための動機付けになります。
何かを喪失してしまったキャラクターが、その状態からの脱却を目指して物語を進めていくわけです。
非常に多いアプローチの仕方として一例をあげると。

何かしらの事件」が発生し「その事件に巻き込まれたPC」が「事件の解決を目指す
この形式は良く見かける物語の導線でしょう。

この入口にあたる「何かしらの事件」が発生する瞬間が喪失のシーンに当たります。
そしてこの喪失という体験は、前回お話しした「非日常」であるということもミソです。
このケースですと、PCは平穏平和な日常生活を失ってしまい、それを取り戻すために物語を進めていきます。

その他にも喪失シーンの例としては……。
・大切な人を失った(家族、恋人などを事故で失う、何者かに殺される)
・四肢など体の一部を失った(スポーツ選手が事故にあり両足欠損、記憶を失う)
・故郷の町が消えた(何者かの襲撃で町が燃える、大災害で村が沈んだ)
・自分の大切なアイテムを失う(貴重な武具やアクセサリーが壊れる、金銭を奪われる)
・目指していた夢を挫折する(受験に失敗、オーディションに落ちる)
・地位や名誉を失う(王座からの陥落、何者かの陰謀による汚名dせ)
・安息の環境が脅かされる(異世界に迷い込む、近所で殺人事件が起きる)

などのように様々な喪失シーンは考えられます。
守りたいキャラクター、失いたくない景色、こんな日常がずっと続けば良いのに……。
しかしそれを裏切る喪失という大きなストレス要素が物語の大事なスパイスとなります

では、今度はこのシーンを入れるおススメの箇所を二パターン紹介しましょう。

シナリオ中盤で喪失シーン

メリット:波がありメリハリが付いたシナリオにできる
デメリット:シナリオの構成が長引きやすい

物語は平穏な状況からスタートしますが、シナリオの途中でその状況が喪失してしまいます
一度平穏な状況を楽しんでいるからこそ、喪失の瞬間には強いショックを与えることができますし、
何としてもあの平穏を取り戻すんだ! という強いモチベーションに繋がります。
後ほど説明する覚醒シーンで強いカタルシスを得ることができるでしょう。

プレイヤーのテンションが上下する機会が増えることになるので、
ダレたセッション体験にならず、メリハリを利かせることができます

半面、喪失する前の平穏なシーンを遊ぶ期間がどうしても必要になり、
物語の構成自体が長引きやすくなってしまいます

また、喪失を経験したキャラクターがどのような感情を抱くかが分からないのもデメリットです。
大切な人を失ったキャラクターが、塞ぎ込んでしまうのか、復讐に燃えるのか、前向きに生きようとするのか、
そのリアクションはキャラクターによって様々だからです。

最初のハンドアウトに「大切な人を失った後、あなたはこう行動してください」と書くのも一つの手ですが、
まだ誰も死んでいない状態なのに、大切な人の死亡をネタバレしてしまう状態になります。
そのタイミングで追加のハンドアウトを与える。というのも手ですが、
そのハンドアウトがこれまでRPしてきたキャラクター像と剥離してしまう可能性もあります。

しかしこれは、逆にシナリオの分岐が可能であるというメリットに変えることもできます。
その喪失を受けてどのように行動するかで、前向きルート、復讐ルート、のように、
キャラクターによって違った物語を展開していくことができるでしょう。

シナリオは喪失状態からスタート

メリット:シナリオがコンパクトになり、キャラクターを組み立てやすい
デメリット:喪失の瞬間をRPで味わえない

物語が始まる当初から、既に喪失した状態から始まります
ハンドアウトに「キミは大切な人を失い~~のような感情を抱いている」といったように、
シナリオ側で想定されているキャラクター像を事前に知らせて渡すことができます。
プレイヤーも、キャラクター作成を行う際にその喪失状態を考慮することが可能で、
より設定などを凝ったキャラクターを作ることができる
かもしれません。

既に喪失した状態なので、シナリオではそこからの脱却だけを描けばよいことになります。
物語の構成がコンパクトになり、短くまとめやすいことも大きなメリットです。

ですが、せっかく大きな感情を動かせる喪失シーンを、
セッション中にRPしながら体験できない
のは大きなデメリットです。
感情の揺らぎが大人しいと、後ほどの覚醒シーンも薄味になってしまいます。

覚醒するためにシナリオは存在している

覚醒は、いわば物語の決め所です。
キャラクターが輝き、プレイヤーが爽快感を得られる場面。
謎が解ける、敵を倒す、新たな舞台へ進む、事件を解決する

覚醒シーンという名前ですが、キャラクターが新たな力を開花させるようなシーンだけではありません。
(未知の能力が目覚める瞬間などは覚醒シーンの代表的な例ではありますが)

一撃で喪失を解消できるシーンだけでなく、段階を踏んでいく手法も多いです。
喪失の解消に向けて前進し、ゴールへ近づいていく感覚です。
アクションゲームでいうならセクション通過、中間セーブのポイントですね、

先ほどの喪失の例をそのままに覚醒シーンを考えてみましょう。

・大切な人を失った(家族、恋人などを事故で失う、何者かに殺される)
→新たな人と出会う、実は生きていることが判明する、犯人を逮捕する

・四肢など体の一部を失った(スポーツ選手が事故にあり両足欠損、記憶を失う)
→失われた体や記憶などを取り戻す、義足を手に入れる

・故郷の町が消えた(何者かの襲撃で町が燃える、大災害で村が沈んだ)
→新たな新天地を見つける、大災害の真実が明らかになる

・自分の大切なアイテムを失う(貴重な武具やアクセサリーが壊れる、金銭を奪われる)
→盗人の居場所が明らかになる、取り戻す、もっと貴重なものを手に入れる

・目指していた夢を挫折する(受験に失敗、オーディションに落ちる)
→挫折の先で新たな夢、出会い、物語が始まる、立ち直る兆しが見える

・地位や名誉を失う(王座からの陥落、何者かの陰謀による汚名を着せられる)
→元居た地位へと手が届きそうになる、のし上がる、敵の正体を知る、追い詰める

・安息の環境が脅かされる(異世界に迷い込む、近所で殺人事件が起きる)
→異世界からの脱出、事件の解決、解決の糸口を見つける

なんとなーくですが、以上のようなイメージです。
喪失からの脱却。又は脱却に近づくヒントを得ることで、
キャラクターは前向きになり、プレイヤーはモチベーションを得ることができます。

先ほどの喪失シーンを如何にして解消し、物語を進めていくのかは非常に重要で、
喪失で落ち込んだ心を思いっきり燃やして、テンションをあげられるようにしましょう。

特にふれののシナリオの評価ポイントは、この覚醒シーンの気持ちよさにあると思っています。
思わず拳を突き立てて「いいぞ! そこだ!」と叫びたくなるような高揚感。
物語の導入から撒いてきた伏線や、喪失シーンでの絶望感、それらをすべて巻き込んでパッと解消させる
私は、この覚醒シーンを盛り上げるためにシナリオを書いているといっても過言ではありません。

もちろん、すべてのシナリオがそうあるべきだとは思いませんが、
覚醒シーンの数やその内容は、物語の楽しさを決定づける重要要素だと言っても過言ではありません。

覚醒シーンはどこに置いても良い

喪失シーンは、導入時か物語中盤であると説明しましたが、
覚醒シーンに関してはどのタイミングでも構いません
一つの大きな喪失から脱却するために段階を踏んで、徐々に覚醒を繰り返す手法が王道ですが、
喪失した場面が続き、ストレスを感じ続けている状態から一撃でドカッと解消するのも手です。

ただし重要なことは、必ず喪失→覚醒であるという順番を守るようにしてください。
爽快感を得れる演出ではありますが、あくまでも喪失に対する答えが覚醒です。
事前にキャラクターにストレスを与えておかないと、覚醒は空回りしてしまいます。

やりたい演出や、作ってみたい場面、シチュエーションがあるなら、
シナリオの中でどのようにキャラクターを喪失させ、覚醒させるのかを大切にしてみましょう。

シノビガミであれば導入やメインフェイズ序盤で喪失シーンを入れ、
クライマックス前や、エンディングで爽快感のある覚醒シーンを入れると、
まとまりのあるシナリオとなり、楽しいセッション体験に繋がるでしょう。
対立型のシナリオの場合、その覚醒シーンの権利を巡ってPCたちが対立するというのが王道です。

ちなみにシノビガミやマギカロギアなどは、シナリオ側で丁寧に覚醒シーンを用意しなくても、
奥義、真の姿、運命の力、回想シーンなどといった、プレイヤー側が能動的に覚醒できるシステムがあります。
回想シーンを括弧良く切れるようなハンドアウトや、運命の力を綺麗に切れるシナリオアンカーなど、
楽しく覚醒できる場面をシナリオ側で用意できれば完璧です。

喪失、覚醒は何回繰り返しても良い

ここまで紹介してきた喪失と覚醒という考え方ですが、
これは別に1シナリオ1セットではなく、同シナリオ内で何回繰り返しても構いません。

・母を失って塞ぎ込んだ中、更に父まで死んでしまった(喪失→別の喪失)
・とある事件を解決したら新たな事件が発生した(喪失→覚醒→別の喪失)
・犯人を逮捕したが、真犯人が実は残っていた。(喪失→覚醒→別の喪失)

といったイメージです。同時に複数の喪失を発生させて、
それらの根幹をまとめて解決する覚醒シーンを一つ挟んで一気に全伏線を回収!
なんて覚醒シーンがあったら最高に気持ち良いですよね。

喪失から立ち直ったと思いきや、新たな問題が浮上してしまう。
なんて展開は良く目にすると思います。

プレイヤーのモチベーションとして、当然ながら喪失している間はテンションが下がって、
覚醒したときにはテンションがあがります。繰り返す数が多いほど良いというわけでは決してないですが、
複数の喪失や、連続した喪失と覚醒の繰り返しが盛り込まれたシナリオは、
物語が目まぐるしく展開し、導入からエンディングまで飽きさせない作りとなることでしょう

モチベーショングラフを作ってシナリオの流れを見る

私はシナリオシートを書くときにモチベーショングラフ(テンションカーブ)という表を書いています。
導入からエンディングまで、差し込まれる喪失シーンと覚醒シーンを羅列していきます。

最後に株価のチャートのように各シーンでテンションがどれほど上下するかを数値化してみます
基本的には喪失でテンションが下がり、覚醒でテンションが上がるはずです。
そして、その各シーンの点を線で結んでいくとシナリオを遊ぶ上でのテンションが表になります
勿論、実際のプレイヤーの方がどのような心境で遊ぶかは、蓋を開けてみるまで分かりませんが、
まずはシナリオ作者側の仮想プレイで、テンションの上下を計測してみましょう。
これは前作お話しした「ペルソナ」を考えろ。に繋がってきます。

「ああ、ちょっとテンション下がりっぱなしでフォローが当面ないなあ」
「ここの覚醒シーン、その前の喪失に対して弱いなあ、もう少し強い覚醒にしよう」
「全体的に上よりだから喪失でのストレスをちょっと強めても良さそうだ」

などといったように、なかなか感じ取り難い「シナリオ展開」を可視化することができ、
この表の上下バランスが取れているかを見ることでシナリオの流れを可視化することができます。
そして、そのグラフを参考にシナリオの流れをチューニングすることができます。

私のシナリオはよくサイクルの節目にイベントが起きたり、状況が一変することが多いのですが、
それはテンションカーブを作って、バランスを整えているからこそ成せることだと思ってます。

バランスの良さが正解ではない

ということで、まとめです。
・物語は喪失と覚醒でできている
・喪失と覚醒は必ずセットで考える
・シナリオを分解して喪失と覚醒を見えるように

といったお話でした。

ちなみに、喪失と覚醒はバランスが取れてなくても大丈夫です。
必ずしも同じ強さである必要はありません。

喪失ばかりが続いて、救いの手はとても細く覚醒が厳しいシナリオ。
そもそも喪失も覚醒もなく、ずっと平和な日常が続くだけのシナリオ。
覚醒するようなシーンが続くが、そもそも何も喪失してないシナリオ。

全然あります。全く問題ありません。

あくまでもこの内容はふれの流の物語の作り方ですので、
書く上でのルールは決まっておりません。作者さんの数だけ書き方はあるはずです。

ですが、自身のシナリオを客観視し、喪失と覚醒という役割に当てはめて考えてみると、
どのようなシナリオを目指したいのか、その着想を得るヒントになると思います。
まずは、自身のシナリオ内の演出やシーンを、喪失と覚醒として考えていき、
シナリオ進行度に応じて、どのようにテンションが上下していくのかを見てみましょう。
きっと、今まで気が付かなかった気付きを得られると思いますよ。

TRPGシナリオ制作講座一話 ~楽しい非日常体験~

こんにちは、ふれのと申します。

これまでシノビガミを中心とした様々なシナリオを書いて参りまして「楽しいシナリオだった」という嬉しいお言葉をいただくこともあります。

そんな中で「どうやったらシナリオが書けるの?」というお声をいただくことも多々ございまして、この場で解説することで誰かのシナリオ制作の助けになったり、自分自身の思考整理ができたらいいなあと思い、この記事を書いています。

結論を先に話すとふれシはものすごく理論的に作られています

私は結構感覚派の人間でして、普段の日常生活から後先考えずに行動したり、その場の感情で物事を判断することが良くあります。先ほどの理論的という言葉から最も程遠い人間ですね。

しかし、だからこそ自分の行動に対しての物差しを用意するようにしていて、TRPGのシナリオにおいては「シナリオ要素のパーツ分け、役割整理」を必ず行うようにしています。

TRPGは楽しい非日常体験だ

今回は基礎中の基礎である。人々はTRPGを何故遊ぶのかという根幹的なお話にフォーカスします。

昨今では様々なコンテンツに満ちています。アニメやコンシューマーゲーム、漫画や映画、そんな中でTRPGを遊ぶのは何故なのでしょう? 他では味わえないあの体験はどこからもたらされるものなのでしょうか?

これをふれのはTRPGでは「楽しい非日常体験」を得られるからと結論付けています。

例えば、TRPGにおいてリアルの自分とまったく変わらない性格や個性をもったキャラクターとして「ふれの君」が居たとします。要は自分自身の分身をRPすると考えてください。
そんなふれの君がリアルでやっているありふれた行動である「マクドナルドでの食事シーン」というRPをしても楽しくありません。そんな面白くないゲーム遊ぶくらいならリアルでマクドへ行ってご飯食べます。

日常生活には存在しない特別な体験、その非日常こそがTRPGの醍醐味です。今回はそれを更に二つに分割して深く掘り下げていきましょう。

非日常的なキャラクター

さて、非日常的な体験を得るための大事な材料が「キャラクター」です。

例えば、先程のマクドナルドへ行くというRPには魅力を感じなかったと思いますが、そこにいく「ふれの君」を非日常的なキャラクターに置き換えてみましょう。

実は自分とは全く異なる性格や特性のキャラクターがマクドナルドに行くRPを行うと、先程まで何の面白みもなかった場面が一変して面白くなるんです。

例えばお金持ちの高校生お嬢様がマクドナルドへ行くと想定します。もう少しキャラクターを煮詰めてみましょう。
普段は言いつけが厳しい執事が常に傍にいるのですが今日はたまたま一人のようです。普段なら学校帰りの寄り道など許されるはずもありませんが、今日だけは自分の自由ということで興味があったマクドナルドへ入店しました。

さて、彼女はどのような反応を示すのでしょう? どのような言葉を紡ぐのでしょう? 想像するだけで面白いですよね。

これを「非日常的なキャラクター」と呼んでいます。キャラクターをリアルの自分とは異なるキャラクターにしてみるとより非日常的な体験に浸かることができます。キャラクターには更に二つの要素があります。

性格付けによるアプローチ

キャラクターの性格を考えてみましょう。以下のものはあくまでも一例です。

・真面目 ・不真面目 
・熱血 ・クール
・強気 ・弱気
・楽天 ・悲観
・温和 ・粗暴
・優しい ・冷徹
・合理的 ・感情的
・活発系 ・おとなしい系
・常識的 ・非常識
・支配的 ・従属的

複数を組み合わせても構いませんので、リアルの自分とは少し違った性格を考えてみましょう

属性によるアプローチ

キャラクターに付与される特別な属性を考えてみます。様々な手法がありますが、一番代表的なものは職業です。他にも非日常ならではの現実離れした属性や、上記の性格を追加補強するような属性を追加しても構いません。

職業属性例
・お嬢様 ・不良生徒
・刑事 ・国会議員
・花屋 ・コック
・スポーツ選手 ・メカニック

現実離れした属性例
・吸血鬼 ・悪魔
・獣人 ・ロボット
・悪の科学者 ・正義のヒーロー

性格補強の属性例
・ツンデレ ・病弱
・成績優秀 ・毒舌家
・策士 ・守銭奴
・ナンパ系 ・純情
・ツッコミ系 ・ボケ系

あくまでも例に過ぎませんが、こういった要素を組み合わせてキャラクターの属性を付与していきます。

非日常的な体験

再び最初の話に戻りますが、「ふれの君」が「マクドナルドへいく話」は面白くないという結論でした。そこでキャラクターを変えることで非日常的な体験を得ようとしましたが、変更できる箇所はもう一箇所あります。マクドナルドのくだりの方です。マクドナルドに固執する必要などどこにもないのです。

例え、キャラクターがリアルの自分と変わらない「ふれの君」であったとしても、何かの事件に巻き込まれてしまうような場面、行ったことのない国、何なら異世界へ旅立つような状況に置かれたと仮定します。これもまた面白いんです。

これを「非日常的なシチュエーション」による楽しさと定義しています。そしてどちらかといえば昨今のTRPGにおいてはこのシチュエーションが重視される傾向にあります。

シチュエーション例
・古代の秘宝を求めて遺跡に潜入する
・学校に乗り込んできた敵から生徒を守るため戦う
・夏休みにクラスの同級生からリゾート施設へ誘われる
・摩天楼の屋上を駆けながら、忍者同士が空中戦を繰り広げる
・地球に衝突してしまう彗星を破壊するために宇宙空間を目指す
・人の心を理解するアンドロイドと出会い交流する
・殺人事件の犯人を追い詰め確保しようと突入する

このようなシチュエーションを組み合わせることでTRPGのストーリーを作っていきます。その目的は非日常的な体験を実現するためにあります。

キャラクターとシチュエーションの組み合わせ

すべてのTRPGのシナリオは、先程分解して説明した非日常的な「キャラクター」と「シチュエーション」の組み合わせで構成されています。

ちなみにこれはどちらか一方だけでも成立します。キャラクターの性格や属性は拘って、シチュエーションは日常的にありふれた場面を再現するシナリオというのは結構ありますし、楽しんでいるからは多いです。

いわゆるうちよそ系のシナリオなどで見られますが、その場合はキャラクターをしっかり作っておかないと先程の「ふれの君」が「マクドナルドへ行く」のような退屈なシナリオになってしまう可能性があります。

さて「キャラクター」と「シチュエーション」を組み合わせる具体的なシナリオ制作方法について話しましょう。

キャラクターはハンドアウト6割、プレイヤー4割で決める

「キャラクター」に関する要素はハンドアウト(使命と秘密)に納めると上手くいきます。どのような職業なのか、どのような立ち位置なのか、どのような性格なのか、それをシナリオ側からハンドアウトとして提示しておくとプレイヤー側がそのキャラクターを用意しやすくなります。

ここで二つ注意したいことがあります。性格から属性、1から100まですべてのキャラクター要素を作者であるあなたは想定し考えておくこと、そして考えたその要素は全て使わずに6割だけシナリオ側で提示することです。

例えば、アンドロイドと人との交流を描くシナリオが書きたいとします。プレイヤーにはそのアンドロイドと人をそれぞれRPしてもらうというわけです。
まずはアンドロイドと人のキャラクターを作り込みましょう。上記の性格や属性を参考に細かい設定まで考え、年齢、性別、職業、細かい性格、1~100まで作り込みます。私はこの作者が作り込んだキャラクターを「ペルソナ」と呼んでいます。

作り込んだら今度はそのペルソナたちがシナリオを遊んだと仮定し、シミュレーションしてみます。物語はうまく動くでしょうか? そのペルソナはシナリオを楽しむことができたでしょうか? それが上手くいったならそのシナリオは楽しくなる可能性を秘めています。やりました!!

ですが、そのままではシナリオになりません。そのペルソナをそのままプレイヤーに渡して「この通りのキャラクターを作ってください」というのはプレイヤーの自由を奪ってしまうことになります。

今度はそのペルソナから要素を削っていきます。一度シミュレーションしているなら、どのキャラクター要素が必須項目でどのキャラクター要素が無くても困らないかは判断できるはずです。

例えば「アンドロイドは人を守りたいと考えている。何故ならその人(女の子)に恋愛感情を抱いてしまったからだ」というペルソナだったとき。後半の部分は丸々削ってしまっても良いかもしれません。

人を守りたいというアンドロイドの根幹は守りつつ、その行動指針をプレイヤー任せにしてしまうというやり方です。もし恋愛要素を絡ませることがシナリオ上重要なのであれば、そこは削ってはいけません。どこを優先し、どこを削るかは作者であるあなた次第です。

①.理想のキャラクターであるペルソナを作成する
②.そのペルソナでストーリーをシュミレーションする
③.ペルソナから要素を削ってプレイヤーが遊ぶハンドアウトにする

シチュエーションの作り方

シチュエーションの作り方ですが、これを細かく語ってしまうとそれだけで1記事できてしまうので、ここでは書きたいストーリーや展開がある程度決まっている前提で説明します。

自分が書きたい物語やシチュエーションを1本の長い流れにします。小説のようなイメージです。

出来上がったら今度はそれを分割してしていき、そのパーツをシナリオの各地に散りばめていきます。ハンドアウトや各イベントシーン内にて順々にそのストーリーを公開していき、すべてのシーンが開かれたときに物語の全容を理解できるというやり方です。

①.一本の長いストーリーを作る
②.そのストーリーを分解し、シナリオの各所に散りばめていく

まとめ

・非日常体験を用意するためには「キャラクター」と「シチュエーション」が必要
・性格と属性を作り込み「キャラクター」を作成
・非日常的な場面を考え「シチュエーション」を作成
・すべての要素を想定したキャラクター「ペルソナ」の作成
・ペルソナから要素を削減し、ハンドアウトを作成
・一本のストーリーを分解し、シナリオの各所に散りばめる

今回はTRPGを楽しむための根幹である非日常的な体験について深掘りしてみました。

TRPGの楽しさにおける根幹は、「キャラクター」と「シチュエーション」の2点をどちらも合わせ持った体験ができることによる掛け算の楽しさがあるのです。

ということは、シナリオ制作をする側としては「楽しい非日常体験」をシナリオ内で提供できると、必然的に良いセッションに繋がりやすいわけです。

当たり前のことを言っていますが、シナリオを作る上でのベースなので大切にしておきましょう。ここがブレるとシナリオ制作の指針がブレることになります。

これはすべてのシナリオに当てはめることができます。色んなシナリオで登場するキャラクターや、発生するシチュエーション、どこにシナリオ制作者がデザインした非日常体験が用意されているのか分析してみるのも面白いですよ。

サンプルキャタクターの作成

シノビガミをプレイヤーとして遊ぶとき、最初に行わないといけないのはキャラクターの作成です。

勿論、多くの忍法から自身のキャラクター性やシステム的な優位性を考えてキャラクターを作成するのは楽しいのですが、ルールの理解がまだできていない初心者さんには、キャラクター作成も一苦労だと思います。

私は、ルールの理解ができないままに膨大なデータ量に触れるよりも「とりあえず遊んでみよう。オリジナルのキャラクターはそれから考えよう」という遊び方を推奨しています。

一度遊んでルールが理解できてきたら、ルールブックを見て一部の忍法や奥義を変えてみたり、慣れてきたなら一からキャラクターを制作してみてください。

サンプルキャラクターとは? 

シノビガミを遊ぶにあたって、サンプルキャラクターというキャラクターのテンプレートを用意しています。ルールブック無しでもキャラクターを作れるようにしております。

サンプルとはいってもキャラクターの個性を決めていただくのはあなたです。オリジナルのキャラクターを作ることも出来ます。システム的な要素はこちらで用意してあるので少ない手間でキャラクターを作ることが出来ます。

TRPGの敷居の高い要素の一つに、シナリオを遊ぶ前のキャラクター作成が難しく面倒という要素があると思います。まず一度ゲームを楽しんでいただき、自分で一からキャラクターを作りたくなったらルールブックを購入してみましょう。

この記事で紹介しているのは、オンラインのセッションで使用されているMASASHIGE様のシノビガミ – 忍神 –  キャラクター登録サイトを使用しています。オフラインで使う場合は同様の情報をオフライン用のキャラクターシートに転記して使用ください。

好きな流派からサンプルキャラシを選ぶ 

この記事を見ながらそのままキャラクターを作成していきます。PCでの作成が簡単です。スマートフォンからでも可能ですが、少々やり辛いと思います。

シノビガミには6つの忍者の種類(流派)があります。どのようなことをしている忍者なのかを決めていただきます。簡単に各流派の紹介をしておりますので、一番興味を惹かれた忍者を選んでみてください。各サンプルキャラクターの細かい情報はこの下のサンプルキャラクターを選ぼうをご覧ください。

キャラクターシートのデータは”忍術バトルRPG シノビガミ 基本ルールブック 改訂版“のデータを引用しています。

斜歯忍軍

シノビの忍法を研究し、それらを活かした道具を作る集団。道具や機械の扱いに長けている。

斜歯忍軍

鞍馬神流

シノビの世界の闇を討ち、表の世界を守る者たち。剣や槍の達人や武術家が多い。

鞍馬神流

ハグレモノ

特定の流派に所属しないフリーの忍者。ハグレモノ同士は協力関係にあることも。

ハグレモノ

比良坂機関

国家直属のシノビ。諜報や工作活動が得意で日本を守るために暗躍する。

比良坂機関

私立御斎学園

力を持つものを世界中から集めた忍者養成機関。表向きには普通の学校、学生や教師の顔をしたシノビたち。

私立御斎学園

隠忍の血統

人に在らざる鬼や土蜘蛛などの末裔たち。異形の力を持つ故に国からも歴史からも虐げられてきた。

隠忍の血統

サンプルキャラクターの作り方 ~基本情報を入力する~ 

好きな流派を決めたら、そのサンプルキャラクターのURLをクリックします。「シノビガミ キャラクターシート」というサイトが開きますので、ここに自分のキャラクターを入力していきます。

①.秘匿情報閲覧パスの「閲覧」を押下

「閲覧」を押します。押したあとには「解除」と表示されます。これを最初に押しておかないといくつか編集出来ない項目がありますのでご注意を。

②.プレイヤーの名前と、キャラクターの名前を決めて入力

【プレイヤー】と【名前】を入力します。プレイヤー名は自分自身のハンドルネームです。キャラクター名はシノビガミの世界でゲームの世界に登場する名前です。キャラクターの名前に指定はないですが読みやすい名前の方が一緒に遊ぶ方に親切ですね。

③.年齢、性別、表の顔、信念を決めて入力

【年齢】はシナリオに合わせた好きな年齢を載せます(学園シナリオなら学生の年齢など)
【性別】もシナリオに合わせて選びましょう。実際の性別を異なっていても構いません。
【表の顔】は表の世界で普段何をしているかです。職業名などを入れると良いでしょう。
【信念】はそのキャラクターが行動する際の信念です。信念は下記の6つから一番近いどれか一つを選んで入力してください。

 凶:社会や自らを闘争や破壊、崩壊に巻き込もうとする。
 律:矛盾や弱さを許すことができず、それを正そうとする。
 我:金や名誉、力、自らの理想、安全を手に入れようとする。
 情:家族や友人、恋人など、身近な誰かを愛し、護ろうとする。
 忠:自らの流派や思想、人物に共感し、彼らに殉じようとする。
 和:多くの人が幸せになる未来を信じ、互いに分かり合える道を模索する。

④.キャラクターの設定を決めて入力

そのキャラクターがどのようなキャラクターなのか設定を加えます。普段何をしているのか、どんなことを考えているのか、好きな食べ物は、趣味は、簡単で良いので自分の作りたいようにキャラクターの個性を作ってみましょう。

任意ですが「ファイルを選択」からキャラクターの画像を登録することが出来ます。より自分のキャラクターに愛着が湧いて楽しくゲームできると思います。フリーで使用できる立ち絵画像などはいっぱいありますので良ければ登録してみましょう。

ちなみに画像は、最後の「コピーして登録」を押すまでは画面には表示されませんが、アップロードが完了して「ファイルを選択」の右にファイル名が表示されていれば正しく登録されています。

ここまで入力が終わったら、途中に書いてある【特技】【忍法】は無視して下の方までスクロールしてください。こちらは既に記入済みです。

奥義と忍具を入力する

①.奥義情報を決めて入力していきます。

奥義の効果は予め入力してありますので、【奥義名】と【効果・演出】を自由に変更します。カッコイイ技名や演出を入れると気分も盛り上がりますのでそのキャラクターらしい奥義を覚えさせてあげましょう。

奥義の効果は下記の6種類がありますが、サンプルでは各キャラクターごとに事前に選んだ奥義を持っています。

クリティカルヒット → 単体に強烈な一撃を喰らわせる
範囲攻撃 → 複数の敵にダメージを与える
絶対防御 → 相手の強力な攻撃を防ぐ
不死身 → 自らの生命力を回復させる
完全成功 → 自分のあらゆる判定を成功へと導く
判定妨害 → 相手のあらゆる判定を失敗へと導く

奥義の効果は決まっていますが、どのような奥義なのかという演出はサンプルキャラシでは決まっていません。同じクリティカルヒットでも剣で斬りつけるのか、銃で撃ち抜くのか、体術なのか……など。ですので「奥義名」と「効果・演出」をカッコよく自分好みの書き換えましょう。

そして【指定特技】を自分の作った奥義に似合う特技に変更します。必ず自分が覚えている特技の中からどれかを選んで指定特技に指定してください。特技表がキャラクターシートの少し上にあります。

例:奥義名:完全新薬の治癒(エフェクト【不死身】)
  指定特技:経済力
  効果・演出:市場には出回っていない高価な治療薬を使いその身を治す。


②.好きな忍具を持たせてあげます。

【兵糧丸】【神通丸】【遁甲符】の3つから、合計値が2つになるように好きな忍具を所有します。同じ忍具2つでも可能です。
どの忍具も便利ですのでお好みで選びましょう。 悩んだら神通丸や兵糧丸が使いやすいです。
 兵糧丸…自分の【生命力】1点か変調1つを回復
 神通丸…自分のサイコロを振り直すことができる。
 遁甲符…自分以外のサイコロを振り直させることができる。

ここまで入力が終わったら、一番下にある【パスワード】を入力し、【コピーして登録】を押していただくとキャラクター作成完了となります。お疲れ様です。

その後URLをコピーしてお気に入り登録するなどして保存しておいてください。このURLにアクセスすることでキャラクターシートが開けるので、GMに提出する時などに使います。またデータを更新したいときは同じパスワードを入力し、コピーして登録ではなく「登録」を押すと更新が可能です。

自分でキャラクターを作るためには?

ご自身でキャラクターを作成するためにはこちらで紹介しているルールブックが必要になります。

https://wakabatrpg.com/blog/2022/08/09/mdnrurubu


こちらでご紹介しておりますが「基本ルールブック」か「スタートブック」のどちらかが必要です。

上記の作成過程では省略した「特技」をご自身で決めれるようになります。何よりも500種類以上(基本ルルブ)の膨大なレパートリーから「忍法」を選び、自分なりの忍法構築を作ることが出来ます。

ご興味を持っていただければ、是非ともルールブックを購入いただき、シノビガミの世界をよりお楽しみいただければ幸いです。

2022年最新版 シノビガミルールブックの買い方

シノビガミに関わらずですが、TRPGシステムのルールや世界観を理解するためにはルールブックという本が必要となります。要はシノビガミを遊ぶために購入すべきゲームソフトのような位置付けのものです。

しかしシノビガミの関連書籍だけでもかなりの数が出ており、通販サイトなどで検索すると大量にヒットして何を選べば良いのか分からなくなる可能性があります。その違いと購入すべき書籍はどれかをご紹介します。シノビガミデビューしたい方は参考にしてください。

画像を選択すると、冒険企画局の公式通販サイトに繋がります。

まずは基本ルルブから

忍術バトルRPG シノビガミ 基本ルールブック 改訂版 4180円

シノビガミ十周年記念ルールブック シノビガミ華 8800円

通称「基本ルルブ」や「大判ルルブ」と呼ばれる書籍です。これがないとシノビガミは始まりません。シノビガミに関する基本的なルールや世界観がすべて記載され、数多くの忍法などのデータが充実しており、これ一冊でシノビガミをしっかり遊ぶことができます

ちなみに華は、十周年記念で作られた装飾が豪華になった書籍です。現在はプレミアがついており定価で買えることは殆どありませんが、中身は一緒なので遊ぶだけなら4200円の方で大丈夫です。




実は買い手を選ぶスタートブック

忍術バトルRPGシノビガミ スタートブック 上 改訂版 1430円

忍術バトルRPGシノビガミ スタートブック 下 改訂版 1430円

通常「スタートブック」「スタブ」と呼ばれる書籍です。基本ルルブに載っている内容から一部のデータのみを抜粋したコンパクト版です。基本ルルブとは違い実際に遊んでいる様子が小説風に載った「リプレイパート」があることが最大の特徴で、ゲームの雰囲気を読みながら確かめることができます。上下巻になっていますが、上だけでも完結しますのでセットでも単体でもどちらでも大丈夫です。

Twitterなどで募集されているセッションの殆どが「基本ルルブ」の所持を参加条件にしており、当サークルのシナリオ集も基本ルルブに載っているデータやルールを使用することが殆どなので、基本ルルブを購入した方がこれからシノビガミを楽しむ上では便利です。

ただオンラインでのセッションではなく、友達同士でわいわい遊ぶときのデビュー用や、公式のリプレイパートを見たいときなどには便利です。ふれのも基本ルルブとスタートブック上下を両方持っています。




公式シナリオ集の改(あらため)、認(したため)

シノビガミ シナリオ集 忍秘伝・改 3300円

シノビガミ シナリオ集 正忍記・認 3300円

公式のシナリオ集です。10~20本ほどのシナリオが収録されている他、忍法や背景などの追加ルールが収録されており、キャラクター作成時の選択肢を増やすことができます。コンシューマーゲームでいうDLC(ダウンロードコンテンツ)にようなもので、TRPG界隈では「サプリメント」と呼ばれる追加データ集です。基本ルルブを持っていることが前提になります。

様々な特色を持ったシナリオが揃っており、友達とシノビガミを遊びたいけどどのシナリオを遊ぼうか……と悩んでいる方は候補にしてみても良いでしょう。特に認のシナリオは改と比べて、より最近の流行りであるドラマチックなシナリオが多くなっている印象があります。

追加データもシノビガミをより深く遊ぶことができ、キャラクター作成の幅が大きく広がるためとても便利です。わかばTRPG部発行の同人誌にも、いくつかこれらの追加データを使用したシナリオが含まれています。




各流派にスポットを当てたサプリメント

シノビガミ 流派ブック 比良坂機関 1980円

シノビガミ 流派ブック 鞍馬神流 1980円

シノビガミ 流派ブック 私立御斎学園 1980円

六大流派それぞれにスポットを当てたサプリメントです。各流派で使用できる忍法や背景、奥義開発などの追加ルールはもちろん、それぞれの流派に設定された細かい世界観の深掘りやサンプルキャラクターなどのデータやシナリオも収録されています。

上記の改、認と同じく基本ルルブを持っていることが前提条件となりますが、遊び方の幅を広げることができるデータが充実していますので、興味がある方は是非とも購入してみてください。




少し特殊な追加ルール

シノビガミ リプレイ プロレス忍法帖 1870円

シノビガミ 平安リプレイ うたものがたり 1870円

シノビたちがリングに上がりプロレス技を繰り広げながら戦う「GP編」と、己の感情を詩にのせて伝えるシノビたちの物語「平安編」のリプレイと、実際に遊ぶためのデータが収録されています。

現在はプレミアがついており、定価での入手が難しいことと、「GP編」「平安編」でのセッションはあまり主流ではなく、流通しているシナリオの数もあまり多くはないので、無理して入手せず優先度は下げても良いと思います。




旧ルールと改訂版ルールについて

ルールのルルブを買う場合は要注意。シノビガミは10年以上の歴史を持っていますが、2020年に遊びやすくするために大幅なルールの整理が行われました。基本ルルブやスタートブックの後ろに付いている「改訂版」という文字がその証です。

今からシノビガミを遊ぶためにルルブを買う人は、改訂版ルールのルールブックを購入することになるとは思いますが、古本屋やフリマアプリなどで購入する場合、旧ルールのルールブックを購入してしまう可能性があります。

基本ルルブの改訂版ルールと旧ルールの差分は公式サイトに掲載されていますが、毎回公式サイトを確認するのは面倒だと思いますので、改訂版と付いていない基本ルルブやスタートブックにはご注意ください。ちなみに認や改、流派ブックには新旧の区別がありません(データの修正などがあった場合、公式サイトに掲載されます)。




その他の古いルールブック集

基本ルルブが登場する前はスタートブック、プロレス忍法、うたものがたりなどと同じようなリプレイパートとルールパートが記載されたルールブックが多く発売されておりました。それらのルールパートをすべてまとめたのが基本ルルブです。

今となっては基本ルルブ一冊で全ルールを網羅できるますし、そもそもルールも改訂版ルールに移行しているため、ルールブックとしては殆ど役に立ちません。

しかしルールブックとしてではなく、公式で遊ばれたリプレイが楽しめる書籍という魅力があります。もし書店などで見かけたら購入してみても良いかもしれません。どのような本が発売されていたのか興味がある方は下記からご覧ください。

https://wakabatrpg.com/blog/2022/08/07/oldrurubu

シノビガミふれの卓ハウスルール 2024/12/08

大前提として

「みんな」で楽しめるセッションを目指しましょう。

健康的なコンディション、シナリオを楽しむ姿勢、キャラ設定やRPの指針、プレイングのバランス、極端に強い弱い忍法構成など、みんなで楽しめるよう一緒にご協力ください。

セッション参加における基本ルール 

セッションの形態

原則、Discordココフォリアを使用したオンラインボイスセッションです。

ルールブックの準備

シナリオシートや募集時に記載がない限り「基本ルールブック改訂版」を使用。
追加サプリを持っている人はそれらに記載の忍法、背景、奥義開発などを使用可能。プレイヤーの方が全員持っている必要はなく、使用者が所持していれば問題ございません。

採用ルール一覧

プレイヤーは下記の追加ルールを使用できます。
シナリオで採用ルールが記載されている場合、そちらを優先します。

使用可能
・下位流派(基本ルルブ)
・特殊な戦闘乱入(基本ルルブ)
・特殊忍具(基本ルルブ)
・奥義開発(基本ルルブ)
・従者(基本ルルブ)
・肉薄修正(基本ルルブ)
・追加サプリの忍法、背景、奥義、忍具
・作成判定(斜歯)
・追加の特殊忍具(斜歯)
・戦場効果甲乙(鞍馬)
・統合判定(鞍馬)
・主君(鞍馬)
・独自流派(ハグレ)
・心模様(ハグレ)
・心変わり(ハグレ)
・忍法授業(御斎)
・新異形表(隠忍)
・妖術戦ダメージ(隠忍)
・鬼力(隠忍)

使用不可
・一般人でのキャラクター作成
・血盟忍法(基本ルルブ)
・儀式忍法(基本ルルブ)
・工作判定(比良坂)
・半忍でのキャラクター作成(御斎)

積極的にTwitterで感想を呟こう!

Twitter、Misskey、BlueskyなどのSNSでハッシュタグ「#ふれの卓」を付けてセッションの様子や感想を呟いていただくと、一度だけダイスの振り直しができます。是非とも皆さんの感想をお願いします! GMの糧になります。


キャラクター作成におけるルール 

新規キャラの作成

基本的にセッション時は「新規中忍」で作成。
シナリオシートにレギュレーションが記載されている場合は、そちらを最優先にする。継続キャラの許可についてもシナリオ遵守。

キャラクターの設定など

ハンドアウトの内容に背かない常識的なキャラメイクをお願いします。
世界観から大きく逸脱した奇抜な設定。ブレーメンや隠忍の血統を除く人間以外の物体や生き物は不可。

使用可能な立ち絵について

原則、「TRPGセッションでの利用が許可されているもの」をご利用ください。またセッションの空気感を大きく阻害するようなイラストの使用はお控えいただき、常識的な遊び方をお願いします。

使用可能
・自身で作成されたイラスト
・Picrew(ピクルー)など配布イラスト(TRPGセッションでの使用が許可されたもの)
・フリーイラスト

使用不可
・版権イラスト
・実写画像など


メインフェイズにおけるルール 

メインフェイズの行動順番

行動順番はプレイヤー同士で話し合って決める
決まらない場合、該当者がD66のダイスロールを行い。出目の小さい順から行動。

シーンプレイヤーの各処理

公式の正しい順序に準じます。
①.シーンプレイヤーがシーン登場する人を決める。
②.シーン表を振って大まかなシーンの流れを決める。
③.シーン登場者でRPを行い、主要な判定などを行う。
最初にシーン登場をしていないキャラクターが後から登場することはできません。受け渡しなどを行う可能性がある場合、最初にシーン登場を宣言しておいてください。

景色転々ルールの採用

シーン表で既に登場したシーンが出た場合、別のシーンを選択しても構いません。
このときシーン表の特殊効果は適応しません。

ドラマシーンに登場しつつ、RPしないのも可

シーンプレイヤーが最初にシーン登場者を決定しますが、キャラクターは登場で必ずRPをしないといけないわけではありません。
感情修正や受け渡しを行いたいなどの理由でシーンに登場はさせたいが、積極的にRPはしたくないという場合は、システム上はシーン登場するがその場に居ないなどの演出を行ってください。

1シーンの所要時間は20分迄

基本的に1つのドラマシーンは「20分迄」に収めていただけるようご配慮をお願いします。
処理が多くなってしまったり、思考時間が長くなると越えてしまう可能性もあるとは思いますが、円滑なシナリオの進行のためにご協力いただければ嬉しいです。

感情表での《狂信/殺意》の場合、一度のみ振り直しを許可

感情表で《狂信/殺意》が出た場合、プレイヤーが希望するなら一度だけ振り直しが可能です。
二回連続で出たのであれば、もう運命だと思って受け入れよう。

メインフェイズ中のファンブル

メインフェイズのファンブル値は「2+忍法のコスト」となります。複数の忍法を使用したとしても重複せず、各忍法ごとにファンブル値を算出します。

的確な特技使用ルールの採用

RPに似合った適正な特技だとGMが判断した場合、プラス1の修正を加えることがあります。




戦闘におけるルール 

肉薄修正ルールについて

同プロットの相手を攻撃の対象にした場合、回避判定にマイナス1の修正を加えることができます。
この効果の適応は強制効果ではなく、任意効果です。
例:《流星雨》を使用時。自身と味方にはマイナス修正を加えず、敵に対してのみマイナス1の修正を加える。

回避判定の放棄

回避するキャラが希望した場合、回避判定は放棄することが出来ます。

自分に対する攻撃

一部の忍法を除き、攻撃忍法や攻撃奥義の目標に自分を選ぶことは出来ません

逆凪の適応タイミング

逆凪は一律プロット処理の終了時に適応します。それまではダイスを振ることが可能です。同じプロットに他キャラクターが居ても居なくても関係ありません。
例:サポート忍法《痛打》の判定で逆凪となってしまったが攻撃忍法は使用できる。逆凪になるのはプロット処理後。

逆凪の考え方

逆凪の状態というのは「あらゆる判定が自動失敗となる状態」とします。
判定を行わずに自動成功になる効果は使用することが出来ます。
例:《閻魔》《奥義:完全成功》など

生命力0点になってからの回復

生命力はマイナスにはなりません。超過ダメージを受けても0点で止まります。
戦闘脱落前に生命力0点の状態で奥義《不死身》を使用することは可能です。
生命力0点の状態では《兵糧丸》による回復はできません

同プロット処理の行動順

戦闘開始時に全PCはD66を振り、数値の低い人から同プロット時の行動順番が早くなります。原則、後述の詳細や割込によって同プロットのキャラクターの行動順番で処理の有利不利は発生しないようにします。

行動順番
PC(D66低)
 ↓
PC(D66高)
 ↓
NPC

同プロット処理の詳細

①.キャラクターが受ける効果やダメージなどは、受け手のキャラクターが即時適応かプロット終了時の適応かを選べます
②.戦場や場を対象に適応される効果などは、必ずプロット終了時の適応となります。
例1:即時かプロット終了時か選べる処理《生命力減少》《変調の適応》《獣化や大権現、喘縄などのキャラクターを対象にした効果》
例2:必ずプロット終了時に処理される処理《戦場が変更される効果》《禁術や三千大戦世界などの場を対象にした効果》

同プロットの処理割込

D66で暫定的に行動順を決めていますが、同プロットの処理中は常に自分の手番として扱います。
誰かが先に行動している場合でも、同プロットのキャラクターはいつでも処理を割り込んで「自分の手番に使用できる」「攻撃の代わりに使用できる」の忍法などを使用できます。
例:相手の攻撃忍法の対象にされた。回避判定に割り込んで《大権現》《水晶眼》を使用し、効果を即時適応してから回避を行う。

変調《故障》の適応時

上記の通り、変調適応は即時適応でもプロット終了時適応でも構いません。
《故障》の変調を受けた場合も、プロット終了時に適応される場合はそのプロット中であれば忍具を使用できます。
ただし《故障》を受けるのはプロット処理が終わってからのため、兵糧丸で《故障》の回復はできません。

接近戦ダメージ、集団戦ダメージの判定について

これらのダメージ判定は「攻撃側が行う」で一律します。
《修羅》や《外縛陣》など複数の対象にダメージ判定を行う場合、全員に同じダメージが入ります。
それ以外の要因で接近戦ダメージ、集団戦ダメージ(変調)を受けた場合は、自身でダメージ箇所の算出を行います。

変調《飢餓》《猛毒》、戦場《極地》のダメージダイスについて

すべて一括でGMが振ります。《飢餓》と《猛毒》のダメージは重複することはありません(両方の変調を受けている場合、ラウンド終了時に必ずダメージを受ける)。

命中判定のスペシャルについて

命中判定のスペシャル時は、回避判定の前に1D6のスペシャルダメージを算出します。この結果を見て、遁甲符などで振り直しも可能です。
《世鬼》でスペシャルが出た場合は[好きな変調]+[集団戦ダメージ or 射撃戦ダメージ]となります。

奥義を取り巻くルール 

絶対防御のダメージコントロール

奥義《絶対防御》では「2点のみ軽減する」といった軽減のコントロールも可能とします。

絶対防御の軽減ダメージ量

一つの攻撃忍法を起因に発生したダメージは、まとめて軽減対象になります。
例:《接近戦攻撃》に《痛打》《後の先》が適応されているが、絶対防御ですべて軽減できる。ただし回避判定にファンブルした場合の戦場《高所》によるダメージは要因が違うため軽減対象とならない。

生命力消費に対しての絶対防御

奥義《絶対防御》は、生命力減少を伴う忍法や奥義など自ら消費する生命点に対しては使用することができません。

初回不死身の回復保証

奥義《不死身》による回復は、初回の使用時のみ「1の出目」でも1点の回復を保証します。

追加忍法を使う場合の奥義情報は忍法別

奥義《追加忍法》での奥義情報は、忍法毎に別物として扱います。
忍法Aを使用する場合は「奥義《追加忍法》の情報(強み弱み含む)」と「忍法A」が公開され、その後、追加忍法で忍法Bを使用する際に「忍法B」を公開します。忍法Aの情報を知っていても、忍法Bに奥義破り判定はできません。
奥義情報は別でも同一の奥義として扱うためです。忍法Aを使用した場合、同じサイクルや同じラウンドで忍法Bを使うことは出来ません。
※忍法《相克》により《追加忍法》を使用した場合、すべての忍法と奥義情報が公開されます。

追加忍法に対しての奥義破り

奥義《追加忍法》で忍法Aを使おうとしたところで、奥義破りされてしまった場合。
忍法Aは使用していないためコスト、生命力、忍具、攻撃の権利などは消費しません。


各忍法や背景に対する個別裁定 

攻撃忍法《対空千手砲》について

3回の回避判定は全て独立したものとして扱います。
《遁甲符》などを使用した場合の振り直しは、3回の判定の内1つを振り直させることになります。
回避判定でスペシャルが出た場合は、その都度スペシャル効果を適応します。

装備忍法《昔日》について

「生命力2点以下」の状態に限り追加の忍法が使用出来るものとします。条件を満たさなくなった場合は追加の忍法は使用出来なくなります。

サポート忍法《禁術》について

禁術という忍法の効果は累積しません。
例:《接近戦攻撃》に対して禁術を使用 → 《影分身》に対して禁術を使用。この瞬間《接近戦攻撃》の禁術は解除される。

サポート忍法《仙食》《郷談》について

自分自身を対象に選ぶことも可能です。

サポート忍法《大歯車》《蟇仙》《八岐》

キャラクターデータを変更後に生命力が0点になった場合は戦闘脱落となります。
キャラクターが獲得していた感情や奥義情報などは引き継ぎます。
また、忍法を使用する前に適応されていた「戦闘中持続する効果」はキャラクターデータの変更後も適応され続けます。
例:奥義《不死身/目覚め》、忍法《大権現》《喘縄》が適応された状態で《大歯車》を使用。効果は引き継がれる。

装備忍法《死人鴉》について

奥義は使用できません。《揺らし》などの攻撃に対して適応される装備忍法の効果は適応されます。
攻撃忍法を使用する際、生命力スロットが失われていても、すべての特技が使用できます。

過去のシノビガミルールブック集

最新のルールブックについては

https://wakabatrpg.com/blog/2022/08/09/mdnrurubu

シノビガミルールブックの歴史

シノビガミの歴史は古く、改訂版の基本ルールブックが発売される前にも非常に多くのルールブックが発売されておりました。ルールブックはゲームを遊んでいる様子を収録した「リプレイパート」と、実際に遊ぶためのデータやルールが載った「ルールパート」に分かれています。

まず最初の一冊である『現代忍術バトルRPG シノビガミ -忍神-』が発売され、その人気を受けて新しいデータや情報を追加したルールブックが続々発売され、その数は七冊になりました。こうして多くのルールブックにリプレイと、追加された情報が散らばっていました。

しかし、このままではシノビガミを遊んで様々なデータを活用するためには七冊のルールブックを往復しながら必要な情報を探す必要があります。このままでは遊ぶ上では少し不便です。

そこでこれまでのデータを一纏めにして、一冊にすべてのルールを掲載したのが大判ルルブこと『忍術バトルRPG シノビガミ 基本ルールブック』です。この一冊があればシノビガミの要素をすべて楽しめるようになり、シノビガミの人気は更に加速していきます。

シナリオ集である改なども発売され、多くの人達にシノビガミは楽しまれてきましたが、長い歴史を持ち沢山の忍法などが後からどんどん追加されていった結果、過去のルールとの整合性が取れなくなってしまったり、特定の忍法が特筆して強すぎたり弱すぎたりと、ゲームバランスが悪い側面を持っていました。

そこでそれらの不明瞭だったテキストが整理され、ルールが整備されたのが『忍術バトルRPG シノビガミ 基本ルールブック 改訂版』となります。

今ではもう一冊のシナリオ集である認や、各流派をテーマにした流派ブックというサプリメントが、2022年現在も制作され、シノビガミはまだまだ盛り上がり続けています。

ということで、過去のルールブックに載ってる情報は、殆どが基本ルールブックに載っています。過去に発売されたルールブックは、ルールを把握するためのツールとしての役割は薄いですが、リプレイパートを読み物として見たい場合には価値があります。

基本ルルブ所有者なら一度は見たことがある。冒頭のカラー漫画で描かれているキャラクターたちが登場するリプレイなどもあります……。

シノビガミの歴史を遡る目的も込めて、過去発売されたルルブをまとめていきます。ちなみに、多くが絶版となっており入手困難です。ふれのが持っていないルルブもあります。

改定前のルールブック集

①.現代忍術バトルRPG シノビガミ -忍神-
この本がシノビガミの始まりで「現代編」の基本的なルールや忍法などが載っています。

②.シノビガミリプレイ シノビガミ弐 刃魔激突
ここで忍法や奥義が追加され、下位流派という新たな流派も作れるようになりました。

③.シノビガミリプレイ シノビガミ参 るつぼ奇譚
3冊目でまた忍法などさまざまな要素が追加されますが「エニグマ」というシステムも追加されます。

④.シノビガミリプレイ シノビガミ死 棄神宮殿
キャラクターを作成する時に「背景」ルールが追加されて遊べるようになります。

⑤.シノビガミリプレイ シノビガミ乱 不帰城
「戦国編」が追加されて遊べるようになります。そして現代編でも使うことが出来る新要素には「奥義改造」「儀式忍法」などが載ってます。

⑥.現代伝奇バトルRPG シノビガミ怪 冥王裁判
「退魔編」が追加されて遊べるようになります。また忍法などが追加されたりしております。

⑦.シノビガミリプレイ シノビガミ龍 龍動忍法帖
「退魔編」の細かい解説などです。また忍法などが追加されたりしています。

ここまで、シノビガミはゲームの追加パッチのようにどんどん追加のルールや追加の忍法などを増やしていきました。そこで今までのルールを総まとめした。いわゆる【完全版】のルールブックが登場します。

⑧.忍術バトルRPG シノビガミ 基本ルールブック
「現代編」「戦国編」「退魔編」の今までのルールを全て載せつつ、ルールも遊びやすいよう微調整されました。ルールに今までの忍法などのデータ、世界観も詳しく載っているまさに完全版です、大きさもデカい。これだけリプレイパートがありません。通称【大判ルルブ】

⑨.忍術バトルRPG シノビガミ スタートブック 上
これ一つで「現代編」が遊べる。小さなサイズとお手頃価格でシノビガミが楽しめる一冊です。概要としては①のリメイクです。大判ルルブとの違いはリプレイが載っていてゲームの雰囲気が掴みやすいこと。通称【上巻】

⑩.忍術バトルRPG シノビガミ スタートブック 下
上巻に追加で購入する一冊。上巻がないとこれだけでは遊べません。忍法などが追加されている他、上巻にはなかった下位流派や「一般人」などの情報が追加されます。通称【下巻】

という3冊のルールブックが登場します。この後には……

⑪.シノビガミ悪 七人の悪魔忍者
戦国編と退魔編を両方取り入れた「戦国退魔編」のルールが収録されています。

⑫.シノビガミ リプレイ プロレス忍法帖
ニンジャたちがプロレスの如く観衆の前で技を披露しあいながら戦うニンジャファイトの世界「GP編」を遊ぶためのルールが載っています。

⑬.シノビガミ平安リプレイ うたものがたり
平安時代に生きるシノビたちを作成出来る「平安編」のキャラクターが作成できるようになります。

そして、このあともシノビガミを遊ぶユーザーは途絶えることがなく、2020年の5月。遂に改訂版ルールブックの発売となるのです。

これからもシノビガミが末永く盛り上がっていきますように。